その後のシフォンは、窓からの見張り、昼寝、そして夕方、良子が台所に立てばその後ろに静かに座ってオヤツを待つなど気ままな一日です。日中、私がアグラをかいて仕事を始めると足の中に入ってきて眠ることがあります。REM睡眠で夢を見ているのか寝言を漏らしながら膝の中で小さく走る時など私の体内にオキシトシンが駆け巡ります。 秋が深くなった頃から、シフォンは、良子の布団に潜り込み懐で寝るようになりました。私がそ?っと自分の腕に引きずり込んでも必ず良子のもとに戻ります。猫らしい頑固さで、その点は自分のポリシーを貫きます。それは良子が無理に引っ張り込んでも同様で、脱出してから再度自分の判断で潜り込んでくるそうです。 シフォンを巡るエピソードとして常に話題になるのが年齢のことです。しっぽの会の紹介記事には「二、三歳伸びしろあり」となっていましたが、添付されたワクチン記録や健康診断書には獣医師の推定で6歳?、7歳?と記入されており「本当は何歳?」と時々本人(猫)聞いています。親戚が集まると算盤でいう5の珠を見落としたか、10の珠を見落としたのかが話題になり、ひょっとしたら両方の珠を見落としたのではないかという意見もあります。よく見ると、ここしばらくの間に白毛が増え、久しぶりで訪ねたかかりつけの獣医師に一目で指摘されました。夫婦で脚を引っ張り合うストレスが原因かもと話しあっていますが本当は年齢的なものなのでしょう。 その年齢のせいもあるのか、シフォンの穏やかな性格は特筆すべきかもしれません。 以前飼っていた猫とは違い、今、我が家の窓は開け放していても問題がありません。シフォンは窓から飛び降りて外に逃げることがないのです。夏の間、開け放った窓際に顔を出し、庭で野菜や花の世話をする良子に鳴いて呼びかける姿が我が家の定例となりました。猫なら飛べばいいのにと思うのですが情けない声で鳴くばかりです。 そんなこんなでシフォンとの生活は快適です。長期間家を空けることはできませんが毎日の猫暮らし誠にありがたいことです。 今、膝の中で熟睡しているシフォンとともに、この縁を取り持ってくれたしっぽの会の皆様に深く感謝して一年目の報告とします。