活動報告


札幌市/動物取扱業責任者研修会講義のご報告 







札幌市/動物取扱業責任者研修会の講義をさせていただきました!


11月の月末の4日間、WEST21で平成28年度、「札幌市動物取扱責任者研修会」が行われました。

受講対象は、札幌市内で第一種動物取扱業者の動物取扱責任者で、
ペットショップ、ブリーダー、ペットホテルやトリミング店等の方々が受講されていました。

動物愛護法で義務付けられた研修ですので、必ず年に1回の受講が必須です。

札幌市は道内で最も動物取扱業の方々が多いですので、
4日間で述べ650名程度の方が受講されました。

内容についても、動物の愛護及び管理に関する法令や
飼養施設の管理に関する方法、動物の管理に関する方法、
その他、第一種動物取扱業の業務の実施に関することと定められています。

1講目は札幌市から動物の愛護及び管理に関する法律についての講義がありました。





2講目は当会の上杉副代表が
「保護活動から見えてくるこれからのペット業界に期待すること」と題した
講義を行わせていただきました。

時代が変わり、犬猫に対する考え方も単なる番犬やネズミ捕りの使役から、
愛玩目的で生活をともにする伴侶動物となりました。
ずさんな飼育法が否定され、動物の福祉の向上がうたわれるようになり、
動物愛護団体も、行政も、動物取扱業者も意識の変革が求められています。
社会の目がより一層厳しくなり、
ほんの少しのミスや過失、噂などがSNSなどで一気に拡散され、
業務や経営に影響を与えるようになりました。
現代は、市民や顧客に対する、より一層の透明さ誠実さが求められているといった内容を
当会の保護動物を通した目線からお話しさせていただきました。





昨今猫ブームですが、札幌市の愛護条例では、
犬猫合わせて10頭以上飼育している場合は、多頭飼育の届出が義務化されました。

2014年冬、センターに不妊手術を怠ったばかりに
僅か数年で98頭まで増えた猫が放棄されました。

猫たちは近親交配のため健康上の問題も危惧されましたが、
愛護団体への引き渡しや市民に譲渡され1頭も殺処分されることはありませんでした。

行政職員、愛護団体、市民の協力があってこそ救えた事例でしたが、
情報拡散やシェアが行われる時代になり、SNSの効果も大きかったと思います。

今、空前の猫ブームで、この5年間で猫の飼育数が30万頭も増えたと言われ、
飼育頭数は今や犬を抜く勢いです。

少子高齢化社会となり、ますます猫の飼育数が増えると予想されていますが、
猫の生態を理解せず安易に飼育すると同じような多頭飼育崩壊になりかねませんので、
不妊手術、完全室内飼い、マイクロチップの挿入が重要だとお話しさせていただきました。

また当会の飼い主のいない猫基金では、北海道内限定ではありますが、
飼い主のいない猫に不妊・去勢手術をしていただける方に、
不妊・去勢手術代の一部を助成させていただいています。

そういったご案内もさせていただきました。

行き場を失った飼い主のいない猫に、心を痛めている方はぜひ以下から詳細をご覧ください。
http://shippo.or.jp/images/inotitonoraneko/H28jyoseikinnituite2016.10.pdf




3講目は動物行動学講師である菊地三恵先生の講義でした。

菊地先生は
「犬猫の問題行動をどう防御するか~欧米での取り組みから考察する~」
と題した講義をされました。

動物福祉先進国であるイギリスですが、イギリスにも動物虐待は多く、
そのために動物福祉が発達したことや、
イギリスでは、問題行動があるために安楽死処分される犬猫も多いとのことで、
問題行動を防御する方法をお話しくださいました。

菊地三恵先生facebook
https://www.facebook.com/kikuchi.mie?hc_ref=SEARCH&fref=nf

HPアニマル・ベストフレンズ
http://www.animal-bestfriends.com/

https://www.facebook.com/kikuchi.mie?hc_ref=SEARCH&fref=nf

人と動物が共生するには互いに幸福である必要があると思います。
講義を拝聴して、問題が起きる前からの躾や
起きたらすぐに専門家に相談することが大切だと思いました。


動物取扱業の研修会でお話しさせていただくのは初めてでしたので、
とても緊張しましたが、皆さま熱心に受講してくださり、
当会も大変勉強になりましたし、今後の糧とさせていただきます。

札幌市さま、受講された皆さま、菊地先生、本当にありがとうございました!









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