小さな命を守りたい わたしたちにできること
人間の都合で小さな犬や猫の命が失われるのは、本当に仕方がないことなのでしょうか。
ペットの数が子どもの数を大きく上回り、世界有数のペット大国と言われる日本。
コンパニオンアニマルと呼ばれ、家族の一員として一生を終える犬や猫がいる一方で、令和元年度(平成30年度統計)、日本では46,411頭(犬7,981頭、猫38,430頭 ※負傷、保管中死亡含む)の犬猫が不要とされ殺処分されました。ペット業者が廃業するたびに悲しいニュースを見聞きすることも多く、保健所では飼い主に捨てられた犬猫が、殺処分される間際まで飼い主が迎えに来るのを信じて待っています。【2019(令和元)年12月更新H30犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況(全国統計)PDFファイル】
<令和元年度環境省データ 画面クリックで大きくなります ページはこちら>
令和元年度発表(平成30年度統計)の札幌市動物管理センターに収容された犬は171頭、猫574頭。そのうち、犬の殺処分は5年連続でゼロとなり、猫も最少の1頭の殺処分となりました。行政での殺処分数は限りなくゼロに近づいていますが、一方で動物福祉のあり方が問われるようになりました。動物の福祉を向上させながら一頭でも不幸な犬や猫を減らすには、飼い主が責任を持ち正しい知識で飼うことが重要です。愛犬・愛猫を守ってあげられるのは飼い主です。
※飼い犬猫には不妊・去勢手術を施し、外に放すことは絶対に止めてください。
※野良猫は大変厳しい過酷な環境で生きています。野良猫のような不幸な命を増やさないためには、行政と地域が協力する必要があります。北海道はまだ実現出来ていませんが、地域猫の理解と取り組みが重要ではないでしょうか。小さな命を守るために、「わたしたちにできること」がきっとあるはずです。。
住んでいる町の保健所を知ることから
こうした現状を変えていくために、
まず、自分の住んでいる町の保健所のことを知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
■一年間に収容された犬猫の数は
■どんな理由で収容されたのか
■収容期間は何日か
■何頭の犬猫が家に帰れたのか
■何頭に新たな引き取り手が現れ、何頭が殺処分という悲しい結末を迎えたか
■なぜ、彼らは殺されなければならなかったのか
人間の身勝手な都合で行き場を失った、小さな命の悲鳴に耳を傾けてください。
2013年9月1日、改正された「動物の愛護及び管理に関する法律」が施行され、
また2020年6月1日から、愛護動物の虐待や殺傷の罰則引き上げ、8週齢規制などを盛り込んだ改正動物愛護法が施行されています。殺傷に対する罰則は「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」から「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」に、虐待は「100万円以下の罰金」に懲役刑が加わるなど強化されています。
小さな命を大切にする社会は、人間社会も豊かにし、私たちの福祉にも繋がっていくのではないでしょうか。