小さな命を守りたい わたしたちにできること
人間の都合で小さな犬や猫の命が失われるのは、本当に仕方がないことなのでしょうか。
ペットの数が子どもの数を大きく上回り、世界有数のペット大国と言われる日本。
コンパニオンアニマルと呼ばれ、家族の一員として一生を終える犬や猫がいる一方で、令和3年度【令和3年4月1日~令和4年3月31日(2021年4月1日~2022年3月31日)】
日本では、2,878頭の犬と17,394の猫(合計20,272頭 負傷動物殺処分含)が行政殺処分されました。
そのうち、犬は570頭、猫は9,272頭(合計9,842頭)が幼齢個体で全体のほぼ半数を占めています。
ペット業者が廃業するたびに悲しいニュースを見聞きすることも多く、保健所では飼い主に捨てられた犬猫が最後まで飼い主が迎えに来るのを信じて待っています。
こうした問題の解決には、不妊手術の徹底や終生愛育する等、飼い主の適正飼育が要となっています。
行政での殺処分数は限りなくゼロに近づいていますが、一方で動物福祉のあり方が問われるようになりました。動物の福祉を向上させながら一頭でも不幸な犬や猫を減らすには、飼い主が責任を持ち正しい知識で飼うことが重要です。愛犬・愛猫を守ってあげられるのは飼い主です。
※飼い犬猫には不妊・去勢手術を施し、外に放すことは絶対に止めてください。
※野良猫は大変厳しい過酷な環境で生きています。野良猫のような不幸な命を増やさないためには、行政と地域が協力する必要があります。寒冷地ですが、北海道でも地域猫の理解と取り組みが重要ではないでしょうか。小さな命を守るために、「わたしたちにできること」がきっとあるはずです。
住んでいる町の保健所を知ることから
人間の身勝手な都合で行き場を失った、小さな命の悲鳴に耳を傾けてください。
そして、こうした現状を変えていくために、自分の住んでいる町の保健所のことを知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
■一年間に収容された犬猫の数は
■どんな理由で収容されたのか
■収容期間は何日か
■何頭の犬猫が家に帰れたのか
■何頭に新たな引き取り手が現れ、何頭が殺処分という悲しい結末を迎えたか
■なぜ、彼らは殺されなければならなかったのか
2013年9月1日、改正された「動物の愛護及び管理に関する法律」が施行されました。
また2020年6月1日から、愛護動物の虐待や殺傷の罰則引き上げ、8週齢規制などを盛り込んだ改正動物愛護法が施行されています。
殺傷に対する罰則は「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」から「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」に、虐待は「100万円以下の罰金」に懲役刑が加わるなど強化されています。
小さな命を大切にする社会は、人間社会も豊かにし、私たちの福祉にも繋がっていくのではないでしょうか。