多くの皆さまにご支援いただいていたピュアが、5月31日(金)14時過ぎに虹の橋へと旅立ちました。
ピュアは、推定8~10歳のラブラドールレトリバーの男の子で、2月7日に元ブリーダーの多頭飼育崩壊現場から引き取りして4か月の僅かな期間ではありましたが、本当にいろんなことがあり、あっという間の4か月でした。
当会スタッフもこれまで何度も介護や看取りをしてきましたが、ピュアは相当重症だったのにも関わらず、名前の通り本当にピュアな子だったので、介護冥利に尽きると同時に思い出がいっぱいで、未だに思い出すだけで胸が熱くなり涙が出ます。
口の中にはこれまで見たこともない程の大きな腫瘍があり、体はガリガリに痩せて骨と皮、立つことも出来ないほど衰弱していました。
この状態ではとても手術はできないと言われ、どうしたらこんなことになるのかと怒りながらも何としても体力をつけなければ、どうやって食べさせたらいいか?毎日そのことばかりでした。
保護時は、口の中のわずかなすき間にカリカリと缶づめのお団子を手で入れる、そんなやり方でしか給餌できなかったのですが、幸い食べることは出来たのが救いでした。
少し体重も増えたかな~と感じつつ、同時に腫瘍も大きくなっていきました。
断脚予定の後ろ足も毎日洗浄が必要でスタッフで協力しました。
なんとか手術の予定になる頃には少し立てるようになり生きる力に感動しました。
そしてついに3月4日(月)、酪農学園大学附属動物病院で、下顎の腫瘍切除、思うように食べれなくなるため胃瘻(いろう)、DIC(播種性血管内凝固症候群)のため右後肢の断脚手術と3つもの大手術を受けました。
しばらくは胃瘻の生活でしたが 口から食べても良いと許可が出た日は、食べやすいようにとイスの上でカリカリを食べさせ、スタッフで良かったと笑い合いました。
その後はみるみる元気になり、3本足でもしっかり歩き、下りの段差のある場所も難なくこなし、車の移動も問題なく、時には男らしい野太い声でしっかり吠えることもありました。
何といってもゴハンの時間をものすごく楽しみにしていて、ヘリコプターのプロペラのようにブンブンとしっぽを廻しました。
手術後は、このように順調回復していきました。
しかし、飼い主募集を始めた矢先の4月中旬にまた口の中に赤い斑が出来て、あっという間に前回同様の大きな腫瘍になってしまいました。
大学病院に再手術の予約もしたのですが、既に肺への転移があることや食べることが大好きなピュアのために腫瘍は若干削り取る程度にすることがQOLを落とさないことと考え、抗ガン薬の投与に変更となりました。
落ち込んだのは人間ばかりで、当のピュアはいつもと変わらず、尻尾をブンブンと廻し、いつも通りに1日給餌量の倍以上をペロリと平らげご満悦でした。
そうして、あまりにお腹がパンパンになり腹水が溜まったものと思いかかりつけの病院を受診したところ、お腹の殆どが腫瘍で埋め尽くされているとのことで余命1週間の宣告を受けました。
亡くなる2日前の5月29日にはとうとうカリカリも食べなくなり、最後に口にしたのは、茹でた鶏のササミでした。
そして翌日に静かに天国へと旅立ってしまいました。
ピュアを多くの皆さまが気にかけてくださり 沢山のご寄付やご支援や物資もいただきました。
わざわざ面会にいらしてくださる方や様々なかたちで応援いただきました。
皆さまとご一緒にピュアの冥福をお祈りしたいと思います🌈
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